インスリン注射をしている人は低血糖に注意!

薬物療法で使われる飲み薬やインスリン注射は上昇している血糖値を下げる効果があります。それは食事や運動の量、タイミングなどとうまくバランスをとることによって適切な効果となります。

そのバランスが崩れると、血糖値の高さや望ましい推移のしかたに狂いが生じます。そのうち、血糖値が異常に低下した場合を低血糖と呼んでいます。

原因はたとえば次のうなことです。

①体調不良により食事がほとんどできない
②いつもより食事の量が少なかった
③食事をとるタイミングが遅くなった
④いつもより強い運動(肉体運動)をした
⑤アルコールを多飲した

などです、低血糖は急に始まる場合と緩やかに始まる場合があるので注意が必要です。
低血糖が起きると、さまざまな影響が体に生じて、特有の自覚症状が出てきます。現れたい自覚症状は、放置しているとどんどん強くなり自然におさまることはありません。もし対応が遅れれば最悪の場合、昏睡状態になります。これは命にもかかわる事態です。

したがって、低血糖が起きたらどのような症状が出るのかを知り、その兆候が現れたら迅速に対応できるように対策を講じておくことが必要です。進行の仕方によっては、体を動かせなくなったり、意識がなくなってしまうこともあります。そうなると、自力での対応は不可能です。そのような事態になることまで想定して対策を立てましょう。

■低血糖が起きた時の対応法
低血糖状態になると、まず自律神経の働きが低調になり、次いで中枢神経、大脳の機能が低下していきます。低血糖の症状もその流れにしたがって現れてきます。

●低血糖の軽・中等症の症状
頭痛、手足の震え、動悸、脱力感、冷や汗、眠気、視覚異常、空腹感、吐き気など
対応法
・砂糖10~20g、またはそれに相当する清涼飲料水を飲んで安静にする
・上記の後、15分以上経過しても症状がおさまらなければ、再度同量の砂糖などを飲んで安静にする
・炭水化物の分解を遅らせる経口糖尿病治療薬を使っている人はブドウ糖10~20g

●低血糖の重症の症状
けいれん、錯乱、妄言、意識低下、体の一時的麻痺、昏睡など
対応法
・グリカゴン注射またはブドウ糖静脈注射を行う(自分では不可能な場合が大半。周囲の人が行うことになる)
・大至急、主治医に連絡して今後の対応についての指示を受ける

※低血糖が起こり始めると「あ、きたな」という感覚が生じます。その時は、すぐに砂糖を飲みましょう。
※砂糖以外にキャラメルやアメ、クラッカー、ビスケットなどでもOK。ただしチョコレートは即効性に欠けるのでNG。